「生き金」と「死に金」とは、何が違うのか?
「生き金」と「死に金」とは、何が違うのか?
資産運用をする上での考え方として、「生き金」と「死に金」の2つがあります。
この生き金、死に金とは一体何なのでしょうか。
それぞれの意味と、向き合い方についてご紹介していきます。
1.生き金とは?
生き金とは、一般的に新たな価値を生み出すお金の使い方を指します。
例えば、資格を取得し将来のキャリアに繋げる、有望な会社に株式投資を行い将来リターンを得る、などに使うお金ですね。
また、生き金は人のために使うお金としての意味もあります。
例えば、両親に仕送りをして家庭を助ける費用、子供の成長のために使う食費や学費、友人との交流費や、恋人との交際費としてお金を使う、
こういった事に使うお金もまた生き金として扱われます。
「あなたが生きていく上でプラスとなるお金」のことを表現することが多いですね。
2.死に金とは?
死に金とは、生きていく上であまりプラスにならないお金、生活をしていく中で不要なお金の使い方を指します。
例えば必要のない贅沢をする、徒歩で移動出来る距離を面倒くさがりタクシーを利用する、といったお金の使い方ですね。
こういった自分自身の今後や将来に役に立つとは言えない、いわゆる余計な費用のことを、死に金と表現することがあります。
特に自分のためだけに買った贅沢品などに掛かったお金は、死に金としての意味が強くなります。
他にも、当面使用する予定の無い1000万円を超えるお金を銀行の普通預金に利息年0.001%の条件で預け続ける。
取得した金額より大幅に下落し、更に配当金・株主優待も無い会社の株式を何年も保有する。
この例のように出費を伴わないケースでも死に金と呼ばれることもあります。
3.借金にも生き・死にの種類がある?
借金は嫌ですよね。できれば背負いたくないものです。
しかし、世間一般でイメージされる借金とは性質の異なる借金も存在します。
それは借金して購入したモノが将来的に借り入れた借金以上のお金を生み出す可能性が濃厚な場合は借金をしてそれを手に入れたほうが良いこともあります。
お金を貯めて35年後にまた買いにきますでは間に合いませんよね。
このように通常の借金と性質の異なる借金は特定の投資をする時に利用されます。
そのものずばりは不動産投資ですが、株式投資、外国為替取引にも同じような考え方はあります。
マイカー、マイホームをローンで購入するのは当たり前のことになりましたが、購入した対象物が将来、ローンの借入金額総額を回収しさらにそれ以上のお金を生み出すことはありません。
不動産投資にはテコの原理のように手持ちのお金以上の取引ができる特徴があります。
ただし、借入の決断はある程度、不動産賃貸業の結果が予想できないならするべきではありません。
幸い、不動産はある日突然価値が0円、購入物がこの世から消滅するようなことがありませんがリスクはあります。
同様なテコの仕組みは株式投資と外国為替取引にもあります。
株式投資は保有株式と口座資金を担保にして約3倍の取引ができる信用取引、外国為替取引は口座資金の約20倍までの通貨を買える仕組みがありますが、株式投資や、外国為替取引をやるのでお金を貸してくださいといっても金融機関は貸してくれません。
借金にも普通の借金と性質が違う借金、良く言えば生きた借金があるということです。
4.「生き金」「死に金」は人それぞれ
生き金と死に金というのは、人によって意味合いが変わってくる部分もあります。
例えば、もしあなたが「医療関係の資格をお金と時間を掛けて頑張って取得しました。
でも今までどおり全く違う業界で働いています」では、資格取得に掛けたお金は生きていく上でプラスになるお金とは言えませんよね。
先ほどマイホームのローンは普通の借金だと書きましたが
家族やペットの為に唯一無二のマイホームを買うことも生きたお金の使い方です。
他にも、もしあなたが一流料理人を目指している方でしたら、他者の目からは「贅沢」と思われたとしても、高級料理店をめぐることで将来にとってプラスとなる部分もあるはずです。
お金と上手く付き合っていくためには、今使っているお金が生き金なのか死に金なのかをしっかりと見極めていくことが重要です。
生き金に対しては躊躇せず支払い、死に金は極力出費を抑え貯金に回していく。
ここを意識してお金と付き合っていきたいものです。
いかがでしたでしょうか。生きるためにはお金もやはり必要ですし、そして使えるお金というのは有限です。
生き金と死に金を意識し、「いかにして自分のお金を生かせるか」が人生を充実させる為にも重要な鍵になります。